
福島県いわき市 QRコード決済サービスを活用した観光客の消費額促進の取り組み
宿泊予約サービス「楽天トラベル」と電子決済サービス「楽天ペイ」を併用した消費還元キャンペーンの実施
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2023年12月08日
2024年05月01日
2024年2月25日、いわきサンシャインマラソンが福島県いわき市で開催された。
2010年より始まった、冬の風光明媚な浜街道を駆け巡る市民参加型の本大会。大雪や、新型コロナウイルスの流行による影響で2019~2022年と4年連続中止に見舞われながらも、無事に記念すべき第15回大会を迎えた。
42.195kmのフルマラソン、2km・5km・10km、2km親子の5種目が行われ、全国各地から集まった5358名のランナー、大会を支えたスタッフ、ボランティア、沿道で声援を送った応援サポーターや地元市民たちの笑顔がはじけた。
本記事では、いわきサンシャインマラソンにおいていわき市と楽天グループが実施したインバウンド誘客促進の取り組みについて紹介する。
福島県の最南端に位置するいわき市。比較的温暖な気候に恵まれた同市は、「常夏の楽園」スパリゾートハワイアンズや美しい海岸線、グルメや温泉、アクティビティなど「五感を満たす」 魅力があふれている。
そんな豊富な観光資源を持つ同市だが、2011年3月11日に発災した東日本大震災での原子力災害の風評被害により観光産業は大きな打撃を受けた。ようやく観光需要が回復途上にあった中で、新型コロナウイルス感染症が蔓延し、インバウンド需要の取り込みをこれまで積極的に実施できなかった背景がある。
アフターコロナで国内宿泊者も一定数回復したことから、インバウンド事業を本格的に開始したいと考え、インバウンドの誘致の新たな切り札としていわきサンシャインマラソンへの誘客事業を実施することとなった。
最寄りの福島空港や隣県の仙台空港では、台湾からのチャーター便が発着しており、台湾国内でマラソン人気は高く、海外へマラソン旅行に出かける人も多い。実際に、昨年開催では台湾の方が参加されていたこともあり、今回の取り組みではインバウンド誘客のターゲットを台湾に設定した。
本事業では、台湾のプロ野球チーム「楽天モンキーズ」のチアリーダーである楽天ガールズ3名と一緒にマラソンに参加できるオリジナルツアーを造成。台湾国内でのいわきサンシャインマラソンの認知拡大やツアーへの集客のため、現地メディアを活用しPRをおこなった。
・インフルエンサーとしても絶大な人気を誇る楽天ガールズが一緒にマラソン大会への参加を呼びかける投稿をSNSで発信
・楽天モンキーズの球団サイトやSNSでのPR
・台湾現地メディアで広報
「ぜひ一緒にいわきサンシャインマラソンを走りましょう」といった趣旨の内容を各自の言葉で投稿。
楽天ガールズ3名がそれぞれ3回ずつSNSで投稿を行い、多いものでは1投稿あたり4000いいねを超える反響があった。
オリジナルツアーには台湾国内から60名が参加。
マラソン大会に先駆け、小名浜地区の道の駅いわき・ら・ら・ミュウでショッピングや飲食を楽しみ、観光スポットとして人気の高い金比羅神社を訪れ、マラソン完走を祈願するなど、市内観光を満喫した。
楽天ガールズとの交流会も実施され、楽天ガールズによるいわき市の紹介やダンスパフォーマンスが行われ、盛り上がりを見せた。
「いわきのこんぴらさま」金刀比羅神社でマラソン完走を祈願
楽天ガールズとの交流会がスタート
楽天ガールズの登場で会場はヒートアップ
いわき市の観光スポットなどを紹介
ツアーグッズを手に、撮影に応じるツアー客
また、同じくマラソン前日にはいわき市内のホテルでウェルカムパーティーが開催され、ランナーたちは本番を前に交流を深めた。
会場にはゲストランナーとして、2004年アテネ五輪女子マラソン金メダリストの野口みずきさんや、東京箱根間往復大学駅伝で活躍したいわき市出身の柏原竜二さんが招かれた。
マラソン話に花を咲かせるランナーたち
おいしそうな料理が並ぶテーブル。旬のメヒカリの唐揚げも!
ウェルカムパーティーでも、今回の「いわきサンシャインマラソンオリジナルツアー」が取り上げられ、楽天ガールズ3名がステージに登場。マラソンへの意気込みを語った後は、ダンスパフォーマンスで会場を盛り上げた。
キレキレのダンスとキュートな笑顔で会場は大盛り上がり
(引用元:いわきサンシャインマラソン公式ホームページ)
当日は、フルマラソンのスタート地点であるいわき陸上競技場に集合。
朝7時過ぎより楽天ガールズと一緒に準備体操行い、参加者たちも気合十分!フルマラソン、10km、5kmと参加者は種目ごとにスタート地点に移動し、ついにマラソンスタート。楽天ガールズも5kmコースに挑戦し、3ヵ月に及ぶ特訓の成果を見せてくれた。
参加者60名のうち、なんと半数がフルマラソン参加!
早朝の気温は約2℃、寒さに負けず元気いっぱい
沿道の声援に笑顔で応える楽天ガールズ
25km地点。ゴールまでもうひと踏ん張り!ランナーを後押しする地元住民やボランティアの温かい沿道応援も大会の大きな魅力の一つ
フルマラソン完走記念!
ランナーに無料で振る舞われた、さんまのつみれ汁。思わずおかわり?
後日、ツアー参加者にアンケートを実施。
「再びいわき市を訪れたいか」の質問に対し、94.8%の方が「はい」と回答するなど、非常に高い再訪意欲を示す結果となった。
また、「今回のツアーを通して感じたいわき市の良さは」については「人のあたたかさ」がトップであった。これは、本大会の魅力の一つでもある地元住民やボランティアの温かい沿道応援などのおもてなしも要因と言えるだろう。
ツアーを通しての感想(一部抜粋)
・「マラソンに参加して、地域の方々の温かい歓迎を感じられて嬉しかった」
・「いわきに来るのは初めてですが、人の静けさと親しみやすさがとても好きです」
・「(マラソンの道中は)景観がよくて綺麗でした!」
・「素晴らしい、この美しい場所を知らせてくれた楽天グループに感謝します」
・「2025年もサンシャインマラソンを走ります」
ツアーに参加した60名が全員、今回初めていわき市を訪れたとのこと。「人のあたたかさ・親しみやすさ」を感じ「美しい景観」を経験したことで、いわき市の魅力を十分に感じてもらえたことがアンケートから読み取れる。今後のインバウンド誘客につながる、そんな取り組みとなった。
実施効果・今後の展望について、取り組みを実施したいわき市と、楽天の両担当者に話を聞いた。
「マラソン大会への団体ツアー誘客という、弊社としてもチャレンジングな取り組みを実施させていただきました。いわき市の方と二人三脚で取り組ませていただき、マラソン大会当日までに綿密に打ち合わせを重ねた結果、ツアー参加者満足度が5点満点中4.74点ととても高かったことが嬉しかったです!」(地域創生事業 共創事業推進部 観光共創課 剣持 麦子)
「今回の事業を通してインバウンド誘客に向けての一歩が踏み出せたと思います。引き続き台湾がメインターゲットとなるので、いわき市の魅力を発信し多くの訪日観光旅行客に足を運んでもらえるように取り組んでいきたいと思います。」(いわき市 観光文化スポーツ部 観光振興課)
楽天グループでは、今後もインバウンド誘客促進にとどまらず楽天の多種多様なサービスを活用し、自治体の皆様と共に未来を創るパートナーとして、地域社会の課題解決を目指していく。
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