みなかみ町 ふるさと納税と観光のデータを活用した寄付額の最大化

2022年11月09日


みなかみ町の楽天ふるさと納税の寄附者・楽天トラベルの旅行者のデータ分析を行い、分析したデータをもとに楽天トラベルに特設サイトでターゲットに向けたプロモーションを行いました。

プロモーションの効果を最大化させるために地域の宿泊施設と連携し、ふるさと納税の返礼品で展開している楽天トラベルクーポンの返礼品(楽天トラベルの宿泊に使える割引クーポン)の寄付額に応じた宿泊プラン造成を働きかけました。

あわせて宿泊施設向けにふるさと納税と観光の取り組みや、データに関しての勉強会を実施しました。地域の事業者の理解促進とともに行政・地域事業者・民間の三位一体となる事業を目指しました。

背景

楽天マーケティングデータを活用した地域DX促進プログラム「RakuDemy」を2022年4月に実施しました。
その中のデータからみなかみ町へ楽天ふるさと納税をする寄附者と楽天トラベルの旅行者の属性に共通点が多く見られました。ふるさと納税の寄付額を促進するために楽天トラベルの旅行者へアプローチすることが寄付額の促進に繋がるのではないかと考えたことが今回のプロモーションのきっかけとなりました。

取組内容

楽天ふるさと納税と楽天トラベルのデータの分析から、ふるさと納税の返礼品である楽天トラベルクーポンを活用してみなかみ町に来てくれる旅行者は世帯年収が高い人が多く、高額な宿泊施設に宿泊していることがわかりました。

そのため、みなかみ町が用意している楽天トラベルクーポン返礼品の寄付額に応じた宿泊プランを地域の宿泊施設に働きかけて造成しました。高額の寄附者が実際に体験できる宿泊体験をより分かりやすく知ってもらえるようにすることが目的です。プロモーションは楽天トラベルを訪れている旅行の検討層と合わせて楽天のデータから世帯年収が高い方へもアプローチを行いました。

掲載プラン例

また、みなかみ町ではふるさと納税感謝券(みなかみ町の指定のお店で利用できる割引クーポン)を返礼品として用意しており、みなかみ町のお買い物などでお得に楽しめることを、楽天トラベルのサイトを訪れている旅行検討層や、群馬県やみなかみ町への旅行検討層へアプローチすることで利用を促進しました。

ふるさと納税感謝券の促進例


楽天トラベルを活用した施策は、みなかみ町の旅行需要の最盛期である夏の時期とふるさと納税の最盛期である11月・12月の2回に分けて実施しました。

納税と観光には相互関係があると仮定して、夏の時期にみなかみ町に訪れた方がその後のふるさと納税の最盛期に向けて、ふるさと納税を検討してくれることを目指して取り組みました。11月・12月の実施は、ふるさと納税の最盛期にみなかみ町が誇る旅行・観光関連の寄付の促進を行うことを目的として実施しました。

また、事業の取り組み内容やふるさと納税と観光を一緒に取り組むことの有効性やデータを宿泊施設に勉強会で伝える機会をもちました。宿泊施設は、普段あまり馴染みのないふるさと納税に対して、改めてみなかみ町ではふるさと納税と観光が深い関連性があることを認識してもらうきっかけとなりました。


実施効果

世帯年収が高い方へアプローチしたプロモーションでは、活用した広告の通常の広告反応率の平均よりも約4倍近く高い反応率が出る結果となりました。

また、みなかみ町では若い女性を旅行のターゲットとしており、SNSの活用にも力を入れておりました。楽天トラベルの旅行者属性の分析でターゲットとしていた若い女性の伸び率が他の世代よりも高い結果となりました。

実施している施策の効果や反応がデータから分かることで次のアクションへ繋げることはもちろんですが、今の施策が効果的だったことも分かることは嬉しいことです。

今後の展開

今後はふるさと納税の最盛期である11月・12月に合わせて引き続き楽天トラベルにて観光施策を実施するとともに、実際にみなかみ町へ旅行に来た方がその後、みなかみ町のふるさと納税の寄付へ繋がったのか、またその方たちはどのような人たちなのかを分析・検証する予定です。

検証した結果は、今後の返礼品の商品開発やみなかみ町での観光のツアー・体験商品の開発に役立てていく予定です。

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