RakuDemyの新たな試み 「移住促進」のアイデアを考えるワークショップを開催

2023年10月20日

全体概要

群馬県と楽天グループ株式会社(以下「楽天」)の協定で掲げられた、デジタルマーケティング推進プロジェクト「デザイン×データ LAB」。第3弾の今回は、「移住関心層のデータを活用し、移住イベントの企画を考える」をテーマに開催された。


群馬県の定性的な情報と、楽天が持つ定量的なマーケティングデータ(個人を特定しないかたちで統計的に集計されたデータ)をあわせて活用し、2日間のワークショップでは活発なディスカッションや発表が行われた。

これまで関係人口(商業・観光・ふるさと納税)に関するデータで実施してきたRakuDemy(ラクデミー)だが、今回はじめて移住関心層のデータを取得し、分析することが可能となった。


※第2弾 RakuDemyの開催レポートはこちら

マーケティングデータ活用による地域課題解決プロジェクト「デザイン×データ LAB」

群馬県と楽天の協定で掲げられた、楽天のマーケティングデータ等を活用して課題解決を図る取り組み「デザイン×データ LAB」


過去に2回のRakuDemyが行われてきた(第1弾は「関係人口創出」、第2弾は「地域産品(上州地鶏)を活用した宿泊プラン造成」がテーマ)

そして第3弾である今回は、「移住」をテーマに実施する事となった。



「移住」を定量と定性の両面からしっかりと捉え、考えていきたい

群馬県は都心からも近く、地域資源も豊富なエリア。自然災害の少なさや物価水準の低さなど、移住先としてのポテンシャルは多分にある。


これまで移住検討者についての情報は、相談窓口でのインタビューやアンケートによる定性的なデータが中心であった。イベント等の施策は担当者の発想力によるところが大きく、ターゲット設定など企画検討における定量的なデータの利活用に課題があった。

そもそも「RakuDemy」とは?

近年の自治体におけるDXの機運の高まりを受け、ITを活用した地域課題解決支援施策として楽天が提供しているデータ利活用ワークショップ。


楽天の地域創生事業担当者が講師となり、実践的なワークショップを通じて地域におけるデジタル人材育成を支援し、持続可能な自治体経営に貢献する目的で行われている。


今回のオリジナル要素「移住関心層マーケティングデータの取得」

移住をテーマとしたRakuDemyは初。もともと「移住関心層」のデータを取得する方法が確立されていなかったが、今回、群馬県が運営する移住ポータルサイト(ぐんまな日々)に楽天のマーケティングデータが取得できる計測タグを埋め込むことで、移住サイトに訪問したユーザーのデータ取得が可能となった。


年代や性別はもちろん、楽天会員のマーケティングデータを掛け合わせることでユーザーの購買情報やライフスタイル、所得などを推測できるため、深いユーザー理解ができる点が特徴。

当日のコンテンツ

「移住関心層のデータを活用し、移住イベントの企画を考える」をテーマに開催され、群馬県・市町村職員の他に、移住コーディネーターや地域おこし協力隊などが参加。

楽天の地域創生担当者が講師となり、参加者は地域別の4チーム(各5~6名)に分かれて2日間実施された。



【1日目の主な内容】
・移住者のアンケートやインタビューを読み、ターゲットの気持ちをイメージをする
・楽天のマーケティングデータ(移住サイト訪問者データ)を活用し、ターゲットユーザーのペルソナを考える


序盤では、移住サイトに訪れたユーザーの性別・年代や年収、ライフステージ情報や興味関心、ライフスタイルに関するデータから心理面を読み解く作業を行った。参加者は膨大なデータ量に最初は戸惑っている面もあったが、ひとたびデータの見方を習得するとディスカッションは白熱していた。


【2日目の主な内容】
・ペルソナに対するコミュニケーションメッセージの検討
・群馬県内各地域の地域資源の情報整理
・移住イベントのアイデアを考える


アイデアの発散と収束を繰り返しながら、グループ一体となって方向性をまとめていく。グループ内のアイデアが時間内にまとまらない時には、改めてデータを振り返ってみるなど、右脳と左脳を上手に切り替えて進める工夫も見られた。



2日間のワークで生み出されたアウトプット

丸2日間をかけて生み出された、4チームの「移住イベントのアイデア」はそれぞれが独自性に富んだ具体的なアウトプットになっていた。ターゲット設定やメッセージ、どんなコンテンツを提供すると群馬県内それぞれの地域への移住に興味を持ってもらえるのか。各チームが「自分ごと」としてアイデアを語る姿に、このワークショップの本質が見えた。


・参加者の声
すべてのワークを終え、「感覚だけじゃなくて、ファクト(事実)を積み上げて企画をする事の重要性がわかった」「色々な人の意見を聞く機会にもなり、自分一人では出せないような切り口を発見できた」など、参加者それぞれ得るものがあった様子。


・企画者の声(群馬県ぐんま暮らし・外国人活躍推進課:押元氏)
「移住関係者として地域のことを常に考えている人たちが個々のスキルを持ち寄り、さらに楽天の定量的データを加えたことで相乗的な効果が出た。


これまでできていなかったターゲット設定やペルソナ設計をしたことで、素晴らしいアウトプットになった。
実際に各チームが考えたイベント企画は、実現に向けて動いてもらえたら嬉しいし、県もサポートをしていきたい。県と市町村で今後も積極的に連携して取り組んでいけたら」



2日間の実施を終えて、すでに今後の展望を見据えている姿勢に感銘を受けた。楽天としても、今後も引き続き熱量をもって伴走していきたい。

移住定住やデータ活用に関してご興味のある自治体様へ

RakuDemyの内容についてさらに詳しく知りたい方、今後の取り組みとしてご興味がある方は、お気軽に下記のお問い合わせフォームよりご連絡ください。

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