ユーザーがもっと地域を知り、地域とつながるきっかけをつくりたい
2024年8月1日(木)から8月4日(日)の4日間、東京ビッグサイトにて楽天グループ最大級の体験型イベント、Rakuten Optimism 2024(以下、同イベント)が開催された。5回目の開催となった今年は、延べ6万5千人以上が来場し、大盛況のうちに幕を閉じた。
本記事では、前編として同イベント内で多くの来場者が訪れた地域創生エリアの「ご当地屋台横丁」と「楽天ふるさと納税ブース」をレポートする。(後編はこちら)
「地域をエンパワーメントする」をミッションとして活動する、我々地域創生エリアの今年のテーマは、「地域とつながる祭り」。
入場は無料で、全国各地のグルメを楽しめるエリア、ご当地キャラグリーティングをはじめとした特設やぐらステージでのイベント、ふるさと納税返礼品の展示や相談会、VR(仮想現実)で楽しめる長岡花火やスタンプラリー抽選会など、地域の魅力がたくさん詰まったコンテンツ・仕掛けを準備。連日多くの来場者でにぎわいを見せた。
いくらや海鮮丼、ステーキにお酒、ラーメンから「コレナニ?!」な珍しい特産品も!
特設のやぐらステージを囲むように、おいしそうな商品が立ち並ぶ。あちこちから食欲をそそる匂いが漂い、右に左に目移りしてしまう。
祭りの屋台のような雰囲気が広がる「ご当地屋台横丁」に、北海道から沖縄まで日本全国18自治体のグルメが大集合。夏休みということもあってか、オープン早々客足も好調だ。
家族連れや友人同士、ビジネス目的や他のイベントついでなど、お昼前からたくさんの人が全国各地の絶品グルメを求め、「ご当地屋台横丁」に足を運んだ。
愛媛県イメージアップキャラクター、みきゃんもお手伝い!
連日大盛況の熊本県南小国町のブースでは、ライブキッチンで焼き上げる阿蘇高原牛の肩ロースステーキが楽しめる。やわらかな食感と濃厚なうま味がたまらない。食後のデザートには阿蘇小国ジャージーソフトも!
目玉の本ズワイ蟹といくらの海鮮丼は14時には売り切れに
蟹といくら。贅沢すぎる組み合わせでひときわ人気を集めていたのは日本海有数の漁場を誇る福井県敦賀市のブースだ。大盛況だった昨年に続いて、2年連続の参加となった。
ブース担当の塩島氏がおすすめする海鮮丼は、身がぎっしりつまった蟹に、プチプチのいくら。さらに濃厚な蟹味噌まで乗った一品で、まさに味の宝石箱!海鮮に目がない多くの来場者が行列をつくった。
「今年も売上好調です!やはり蟹がおいしいですよ。おすすめです」
連日14時過ぎには完売してしまうほど大人気
こんな大きなイベントで、お客さんの声を直で聞けて嬉しい
天然の生簀とも称される富山湾に面し、豊かな海の幸を味わえる富山県射水市のブース。
こちらの人気商品は、幻の魚「サクラマス」の漬け丼。とろけるように柔らかく、程よく脂が乗った一品だ。
絶品のサクラマス丼を目当てに、絶えず行列ができていた
同ブースではお土産にぴったりなパンダ缶(長期保存可能なパンの缶詰)も人気だ。見た目のかわいさもあってか、2~3個まとめて購入していく来場者の姿も見られた。
備蓄品にも適したパンダ缶。カラフルで目を引く。
販売担当者は、以下のように語った。
「こんな大きなイベントに参加できると思っていなかった。『美味しかった』、『2日連続でリピートした』など、お客様から直接声をかけてもらいました。反応をじかに感じられて嬉しい」
直接、感謝の気持ちを伝えたかった
そう語ってくれたのは、2024年1月、能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県能登町のブース担当、森氏。笑顔で来場者に試飲をすすめる姿が印象的だ。
能登町定住促進協議会の森氏
森氏に今回の出展について話を聞いた。
「震災以降、多くの会社さんやボランティアの方々、募金してくれた方々など、本当にたくさんの方が支援してくれました。そんな方々に直接お礼をしたい気持ちがあり、今回のイベントへの参加を決めたんです。
試飲を通してたくさんのお客さんとお話できました。中には『どの商品が一番高い?』と聞いて支援目的も兼ねて購入してくれる人もいました。販売目的の参加ではなかったのですが、初日で約8割も商品が売れてびっくりしています」
楽天とは数年前から付き合いがある。
「今後も、若い世代が経験を積んでいけるような、そんな取り組みを一緒にしていければ嬉しい」と笑顔で語ってくれた。
能登の里山材料が使われた「のとジン」や、ジェラート、能登産ブルーベリージャムなどを販売。
歯の模型?おもしろ返礼品や相談会など コンテンツ盛りだくさんの「楽天ふるさと納税ブース」
「楽天ふるさと納税ブース」は、「ふるさと納税って興味はあるけど、難しそう」「どんないいことがあるの?」「人気の返礼品って?」そんな疑問を解決するための場所だ。ブースは開放的で、入口には全国の自治体の寄付を使った取り組みについてドキュメンタリー映像が流れる。また、返礼品の実物を見て、実際にどのような物が届くのか知ることができるコーナーも。ふるさと納税の賢いやり方やコツを紹介するパネルは、来訪者が興味深げに眺めていた。さらに、ふるさと納税のプロに直接質問できる相談コーナー「ふるさと納税相談会」も開催。
ブースで一番お客様の目を引いていたのは、やはり返礼品の実物である。ボリュームや数の多さが目を引き「こんな返礼品があるんだ」「かわいい」「ほしい」と、来訪者同士やスタッフとの会話が弾んでいる様子だった。
入口には「びっくり仰天返礼品」と称した品を展示。ふるさと納税の返礼品と言えばお肉や海鮮、お米のイメージがあるが、今回は食べ物ではない、一風変わった返礼品を紹介し、そのユニークさやバリエーションの豊富さを伝えた。
一風変わったおもしろ返礼品
例えば、中央左の京都府亀岡市の歯の模型。かなり大きく精巧にできており、歯ブラシの模型もついている。何よりその大きさに驚き立ち止まる人が多かった。歯科機関で実際に使われているそうで、お子さんの歯ブラシ指導に重宝するかも!?一部の歯は取り外しもできるそうで、歯の根っこについても勉強ができる。
また、実際に寄付で届く返礼品の量をイメージするため、年収が500万円の人がふるさと納税をした場合に一年間でどれだけの返礼品が届くのか、組み合わせの一例を紹介。ティッシュペーパー60箱やご当地ビール12缶の詰め合わせが、机の隅までぎっしり置かれており、びっくりするボリュームだ。インスタントラーメンの詰め合わせセットは大阪府池田市の返礼品。日清創業者の安藤百福がインスタントラーメンを生み出した地である。様々な種類のラーメンがセットになっており、「チキンラーメン」のキャラクター「ひよこちゃん」のぬいぐるみも。
今日から生活に使える日用品も盛りだくさん
動画は、ふるさと納税で集まった寄付金が、その後地域でどのように役立てられているのか、実際の様子をドキュメンタリーで公開。立ち止まって見入る人も多かった。ふるさと納税で寄付をしても、その後の使い道について知ることができる機会は意外と少ない。日本の地域それぞれの取り組みに、興味を持っていただけるきっかけになったのではないだろうか。
未来のりんご産業を守るため、寄付金を活用した長野県飯綱町のドキュメンタリー
相談会では、いつも疑問に思っている質問をぶつけている人が多く見られた。「ワンストップ申請の方法がわからない」「細かい条件の場合、自分がいくら寄付できるのかわからない」「一緒に、私が寄付できる旅行クーポンを探してほしい・・」日々、ふるさと納税についてわからないことがあっても、担当者に一対一で相談できる機会はめずらしい。普段の疑問を解消できているようだった。
「自分に合っているかわからない」「メリットは?」「手続きが難しそう」など、始めたことがない人にとっては少し一歩が踏み出しづらいふるさと納税。返礼品をみて実際のイメージを膨らませた人、相談会を終えて去っていく人は、満足そうな表情だった。ふるさと納税でゆかりのある地域、生まれ育った地域、行ったことない地域でさえも応援ができるのがふるさと納税。一回の寄付から、訪れた事のない地域について興味を持ち、より深く知っていくこともあるだろう。今回の「楽天ふるさと納税ブース」が、ふるさと納税について、日本全国の地域について考えるきっかけと応援の一歩になることを願う。
後編は「地域創生まつり」についてレポートする。(後編はこちら)
※ふるさと納税ドキュメンタリー『感謝りんごの奇跡 ∼長野県飯綱町∼』はこちら