福島県いわき市 QRコード決済サービスを活用した観光客の消費額促進の取り組み
宿泊予約サービス「楽天トラベル」と電子決済サービス「楽天ペイ」を併用した消費還元キャンペーンの実施
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2023年12月08日
2024年09月20日
「観光立国推進基本計画」(令和5年3月閣議決定)において、「消費額拡大」が重要キーワードに挙げられているように、今後、持続可能な観光地域づくり、量から質への転換を進める上では、観光消費額の拡大は、各地域が取り組むべき大きな課題の一つと言えます。
本セミナーでは、観光消費額の向上に向け、観光客の消費行動の把握から施策の効果検証まで、データドリブンな取り組みを実行するための試みについて、事例を交えながら紹介しました。
◆セミナー名
デジタル活用x地域創生オンラインセミナー:データで捉える、観光客の消費の動き
◆日時
2024年7月12日(金)11:00~12:00
◆対象
観光振興、データを活用した観光施策にご関心のある自治体・関連団体の職員様
・観光客の消費拡大について、施策アイデアを知りたい
・データを活用した観光施策について、具体例を聞いてみたい
・自地域の旅行者の観光消費行動・傾向をタイムリーに把握したい(属性・消費エリア・周遊の実態や金額)
◆セミナー内容
【1】 テーマ説明:これからの観光振興と「消費額拡大」の重要性
【2】 事例紹介:令和5年度いわき市のお取り組みと観光消費額の把握・検証
【3】 Q&A
冒頭は、日本の観光消費の動向と観光消費拡大に必要な検討プロセスについて、楽天グループ株式会社 地域創生事業 共創事業推進部の中川からご説明しました。
現在の観光立国推進基本計画では、「消費額拡大」が重要キーワードの一つに掲げられ、観光の質的向上が注目されています。そんな中、2023年には、日本人国内旅行消費額はコロナ禍前と同水準の21.9兆円を記録、2024年は目標額である22兆円を達成する見込みとなりました。
こうしたトレンドの中、各地域でも、観光消費を高める取り組みが求められています。観光消費の拡大のためには、どのような旅行者・消費実態があるかという実態の把握から、実態を踏まえた施策の立案・実行・効果検証までの一連のプロセスを経る必要があります。
中川は、「従来の観光消費アンケートだけでは取れないデータの利用や、施策に対してタイムリーな効果検証が必要な場合、民間データ・民間プラットフォームの活用が一つの解決の方向性である」と示した上で、1億超の会員ID基盤や70以上のサービスの組み合わせにより、施策立案から検証まで一気通貫で支援できる楽天グループならではの特長について紹介しました。
続いて、観光消費の向上に関連する取り組み事例として、楽天グループ株式会社 地域創生事業 観光共創課の剣持より、令和5年度のいわき市事業の概要・ポイントを紹介しました。
いわき市では、エネルギー価格・食料品価格高騰に影響を受けている観光事業者等の支援のため、誘客・観光消費の更なる拡大を目指し、「観光業需要回復支援事業」を実施しています。令和5年度事業では、楽天グループとして、楽天トラベルにおける過去の宿泊予約等のデータを活用し、いわき市への関心が高い層に対して効率的に情報発信を行ったほか、観光消費額の拡大に向け、宿泊施設と連携した宿泊プラン造成、ゴルフツーリズム推進、消費還元キャンペーンなどの取り組みを支援しました。
消費還元キャンペーンにおいては、楽天トラベルの宿泊予約情報や楽天ペイの決済情報等のマーケティングデータ*を組み合わせることで、宿泊観光客と日帰り観光客の消費行動の違いや、子連れ・ひとり旅など客層別の消費単価などの点から、施策の効果検証・振り返りを定量的に実施できたと説明がありました。
*マーケティングデータ:個人や取引先を含む第三者が特定されない形で、楽天グループのサービス利用履歴などを統計的に加工したデータ
最後に、質疑応答の時間として、セミナー視聴者の方からご質問を受け付けながら、観光消費額のトレンドやいわき市の令和5年度の取り組みについて深掘りを行いました。視聴者の方からは、「消費額はどのように計測しているのか」、「還元キャンペーンの実施時、各飲食店舗へ楽天ペイを導入する労力が必要だったのではないか」など、施策の準備・成果等のそれぞれの観点から多くの質問が寄せられました。また、楽天ふるさと納税・楽天カード・楽天モバイルなどの他事業領域との連携可能性などについても質問をいただき、観光客の消費の動きを具体的に捉えるための領域横断的なデータ活用について、地方自治体の皆様の関心の高さがうかがえる機会となりました。
セミナー後の参加者アンケートでは、「紹介された事例と同様の課題意識を持っていたため、参考になった」、「消費促進キャンペーンが効果的であったことが分かり良かった」などのありがたいフィードバックをいただきました。
私たち楽天グループは、地域それぞれの現状・課題に真摯に向き合い、その先の未来の社会を共に創るパートナーでありたいと考えています。
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