楽天マーケティングデータを活用した地域DX推進プログラム【RakuDash・RakuDemy】
- DX推進
2024年07月12日
2024年10月25日
札幌市と楽天・地域創生事業は「民間のビッグデータを、どのように政策立案や既存政策の効果検証、情報発信等に活かすことができるか」をテーマに、冬季観光・若年層観光・ふるさと納税の3領域について調査研修を実施しました。札幌市職員5課13名が3グループに分かれ、3日間にわたるプログラムを通じて、楽天のマーケティングデータ(注)を活用し、地域・観光資源の分析とマーケティングプランを立案。立案した施策は実際のテストマーケティングを経て、より良い市場反応を得るための効果検証と振り返りまで行われました。
(注) 個人や取引先を含む第三者が特定されない形で、楽天グループのサービス利用履歴等を統計的に加工したデータ
この取り組みは「民間ビッグデータを活用したデータドリブン型政策立案・情報発信に関する調査研究業務」の一環として行われました。札幌市の重要施策等を題材に、実際のビッグデータを用いて政策立案や既存政策の効果検証、情報発信等に活かす方法を調査研究し、職員自らがデータ活用サイクルを回せるようになることを目指しました。あわせて組織としてのレベルアップも可能かの検証も行いました。
1日目 データ活用方法等を学ぶ基礎研修
1月下旬、3日間のプログラムの初日は、データ分析の基礎知識や活用方法について学びました。なぜデータ活用が重要なのかを議論し、それぞれの業務でどのようにデータ分析が活用できるかを考え、その理解を深めました。
普段は業務で関わることのない職員同士が、自身の業務で大切にしていることを共有しあい、所属組織を超えたチーム札幌市としての一体感を醸成しました。
2日目 実践的なワークショップを通じた施策立案
2日目は、楽天の実際のマーケティングデータを用いて札幌市の地域資源と観光資源を分析しました。以下の3領域でグループに分かれ、施策立案シミュレーションを実施しました。
グループA:スノーリゾートシティSAPPOROの取り組み推進
グループB:ふるさと納税の寄付額を増やすためには
グループC:若年層の観光客を増やすためには
各グループは、「どの程度の規模があるのか」「どのようなユーザがいるのか」「何が人気なのか」など、札幌市の現状をデータ分析しました。
続いて、
・どれくらいの規模を目指すか
・どのようなターゲット、ペルソナに訴求するか
・ペルソナに対して、どのような資源、メッセージで訴求するか
などのターゲット設定や訴求方法を議論しながら、具体的な施策を立案しました。
3日目 施策の効果検証・振り返り
3日目は2カ月後の3月下旬に開催。各グループが立案した施策をメールマガジン広告で配信し、実際の市場の反応の効果検証を行いました。
本プログラムの総仕上げとして、効果検証結果の共有、考察と改善を行いました。どのグループも、比較対象のメールマガジンよりクリック率が高く、良い反応を得られました。
配信コンテンツ・配信セグメント・媒体等で、より良い結果を出すために検討しなければならないことなど、次なる施策にむけた積極的な議論も行われました。
今回の取り組みを通じて、「スキー以外のスノーアクティビティを掘り下げたコンテンツの発信」「ふるさと納税の返礼品開発・PR」など、今後の具体的なアクションの提案や、「位置情報×属性情報×決済情報を掛け合わせたマーケティングデータの分析」や「札幌市外の人に向けたWebアンケートの実施」など、楽天との新たな取り組みを協働したいという意見も出ました。
本プログラムでは、「データ分析」、「施策立案」、「効果検証」、「振り返り」、「今後のアクション検討」といったPDCAサイクルを回しました。今後は、札幌市職員が各領域でこのPDCAサイクルを自ら回せるよう、札幌市と楽天が二人三脚で取り組んでいきます。
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